前回までのお話で、
胃ガン・大腸ガンは
早期発見できれば、
その死亡率は意外に低い
先に原因(ピロリ菌・大腸ポリープ)をつぶせば予防につながる
というところまででしたので、
その具体的な方法をお話します。
①早期発見法
■胃ガン
さまざまな検査のうち、
現在、最も有効なのは・・・
『胃カメラ』:上部消化管内視鏡検査です!!
昔から胃ガン検診といえば・・・
造影剤(白いドロドロした液体)を飲んでの「胃透視」でしたが、
カメラ性能・技術の向上により、
現在では胃カメラに分があります。
さらに胃カメラでは、
ガンを直接見て確認でき、
同時に、
組織を採取できるため(「生検:せいけん」といいますが、これが最大の利点!)、
それで、ほぼ診断がつきます。
胃透視では二次的な影を見て、
病変を想像するしかなく、
組織採取もできないため、
ガンが疑われれば、
確定診断のために、
結局、
胃カメラをしなければなりません。
■大腸ガン
最も有効で、効率がよいのは・・・
こちらも・・・
『大腸カメラ』:下部消化管内視鏡検査です!!
「えー!?」
「胃も大腸もカメラ(内視鏡)?」
「どっちもキツいのに・・・」
「他にもっとラクでいいやつないの?・・・」
・・・と言いたいお気持ちはよくわかります。。
・・・が、
私、個人的にも
カメラ(内視鏡)をお勧め致します!
患者さんに限らず、
家族や、友人に相談された場合も、
必ず、胃カメラ・大腸カメラをお勧めしています。
別にカメラのファンだから推しているわけではありませんよ(笑)
ちゃんと、理由があるのです!!
私がカメラを推す理由、
それは・・・
カメラが
早期発見に最も有効なだけではなく・・・、
その予防にも直結するからです!!!
つまり、
ガンをさがした結果、
たとえガンがなくても、
将来的なガンの原因である
ピロリ菌・大腸ポリープをみつけ、
治療することができるのです!
★早期発見・早期治療だけでなく、予防にもつながる。
ここが重要です!!!
ですから、
最も有効、かつ、
効率がいいんですね。
だから、推すのです!
②原因除去(予防)
まず、その原因を調べる方法はいくつかあります。
たとえば、
■ピロリ菌
・胃カメラ時に胃の組織を一部採取(迅速検査)
・検査薬を飲んで、吐く息で検査
(尿素呼気試験)
■大腸ポリープ
・大腸カメラ
・おしりから造影剤を入れる(注腸検査):胃透視の大腸版
そして、その治療は・・・
■ピロリ菌
3種の薬を1週間飲むだけ
(除菌療法)
※ただし、胃カメラをしていなければ保険診療できない
(高額な自費診療になる)
■大腸ポリープ
基本的には大腸カメラで切除
(大腸EMR・ポリペクトミー)
つまり・・・
■胃カメラでピロリ菌を調べて、菌がいれば、保険診療で除菌治療する
■大腸カメラでポリープがあれば、切除して治療する
(通常、数日間の入院ですが、
当院では日帰り治療が可能)。
ここまでのお話で、
おわかり頂けたでしょうか?
つまり、
胃・大腸カメラでは、
検査・予防がセットになっているんです!!
さらには、
早期大腸ガンなら、
治療まで含めた3点セットにもなるんです!!!
これが、
一般的にも、個人的にも
胃ガン・大腸ガンの
早期発見対策において、
胃・大腸カメラが推奨される
最大の理由です。
というわけで、当院では・・・
■胃カメラ:ピロリ菌の除菌治療
■大腸カメラ:大腸ポリープの日帰り切除
(検査と同時にその場で治療)
を推奨しています!!!
次回は胃ガン・大腸ガンの症状についてです。
★まずはご自身の健康に関心をもち、簡単な検査からでいいので、検査を受けましょう!!
当院は
内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)
の専門施設です。
経験豊富なスタッフ
(内視鏡専門医、内視鏡専門技師)
と、
最新の医療機器・設備を整えて、
あなたをお待ちしています!